奈良のショップ「cycle shop Re Belle.(サイクルショップリベレ)」松井さんのお誘いでYouTube撮影に参加してきました。今回はシクロクロステクニックのHow Toで「シケインの降車越え」について説明しています。動画に合わせて、このブログでもう少し細かく解説してみようと思います。
参加させてもらったのは、リベレさんでも取り扱っている「Milibera.(ミリベラ)」という女性用サイクリングウェアブランドのYouTubeアカウント。初心者向けということで、最近シクロクロスへ参戦している「ねーやん」に教える形で説明しています。正直いまさらシケイン降車の説明か〜なんて思っていたのですが、やってみたら無意識でやっていることが沢山あり、自分でも新しい気づきが多かったです。では順を追って見ていきましょう。
STEP0: 本日の課題「シケインを越える」について
STEP1: 自転車から降りるポイント
STEP2: 自転車を持ち上げる
STEP3: シケインを越える
STEP4: 自転車に乗る
STEP5: 自転車を降ろすポイント
- STEP0: 本日の課題「シケインを越える」について(2:46)
今回はシクロクロスでシケインや階段など、自転車から”降りて・越えて・飛び乗る”動作を解説しています。レースの中で選手たちはこれらを一連の動作として行なっています。が、実はいくつもの動作が複合してひとつの動きに見えています。レースでは考えながら動かすのでは間に合わないため、ある程度を無意識下でおこなう必要があります。
ひとつひとつ分解して練習し、意識しなくてもできるところまで繰り返しましょう。
(以降、左側降り・右後ろブレーキで説明します。逆降りの方は左右をひっくり返してみてください)
- STEP1 自転車から降りるポイント(3:36〜)
まず自転車から降ります。右足のクリートを外し、右足を後ろに回して地面に近づけます。右足が地面に着くと同時に左足のクリートを外して両足で走り出します。
この際、両足が離れるため自転車の荷重配分がかなり前寄りになります。こうなると車体を持ち上げた際に前タイヤを浮かせにくいので右足着地と同時に「後ろブレーキ」を握ります。後ろブレーキがかかることで後ろタイヤが引きずられ、前後タイヤにかかった荷重配分が均等に近づきます。
車体が前のめりにならなければOKです。ブレーキはほんの少し掛ければ良くて、タイヤを引きずる必要もありません。STEP2の動作が適切になれば、それが正解です。
- STEP2:自転車を持ち上げる(7:33〜)
さて、次は自転車を持ち上げます。持ち方が2通りあり、肘を自転車の外側に向ける方法と内側に入れる方法があります。外側の方が重いものを持ち上げやすいですが、あまり高さが上げられません。内側だと自転車の重さを感じると思いますが、高さを稼げます。上級者は内側が多いように思います。
また手で握る位置もポイントになります。持ち上げたとき前後のタイヤが水平になる位置を探します。慣れるまではテープやステッカーを貼って握る位置を目視確認すると良いと思います。
- STEP3: シケインを越える(11:19〜)
自転車が良い位置で持ち上げられたらシケインを越えます。オススメは、まず自転車「無し」でトライしてみることです。なるべく腿は持ち上げ過ぎず、膝の皿の向きを内側にして右足先を上げます。腿上げでシケイン越えを繰り返すと、レース後半で脚を上げ切らずつまずくことがあります。疲れたときのことを想定した越え方がスマートです。
自転車無しで、体力を抑えて越えられるようになったら自転車有りで挑戦します。この際出した右足にクランク周辺が干渉するかもしれません。サドルを肘に当ててうまく車体をかわす方法を研究しましょう。
- STEP5: 自転車を降ろすポイント(14:00〜)
STEP4と5が前後しますが(撮影のときに忘れていた)自転車を降ろす際のポイントです。前後のタイヤを同時に地面へつけ、地面から車体が跳ね返ってこないようにします。自転車を降ろしてすぐ飛び乗ることになります、その際自転車が暴れて跨り損ねないようにします。
ただしあまり強く地面に押さえつけると、これはこれでチェーン落ちの原因になりますのでディレイラーは取り外してシングルスピードにしましょう 急ぎつつ、ソッと優しく降ろします。
- STEP4: 自転車に乗る(13:05〜)
最後は飛び乗りです。いきなりサドルへお尻をドシンと乗っけるのではなく、内腿をサドルの後ろ側に当てに行くイメージです。そこからズリズリとサドルを上を移動して正しい着座位置に戻ります。地面が柔らかい場所で練習すると恐怖心が少なくなるのと、何かの弾みで反対側に降りてしまって際にも飛び乗れるよう、いつもと逆側も練習しておくと便利です。
実際僕は右側からの飛び乗りも下手くそながらできます。ある日ランする際自転車も持っていき、走りながら何回も何回も飛び乗りに挑戦したらすぐできるようになりました。
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以上、今回YouTubeで説明した内容を元に解説してみました。シケインでの降車越えって、ゆっくりだと初めてレースに挑戦する方でも必ずできると思います(じゃなきゃレースを一周走りきれない)ですが、動作を速くしたり無駄をなくそうと思うと、一個一個の動作を突き詰めていく必要があります。
僕自身無意識でやっていた部分も多く、今回のゲスト参加のおかげで改めて動作を考える機会になりました。お誘いいただいたcycle shop Re Belle. 松井さん、Milibera. ヒデミさん、ねーやん、ありがとうございました!
実は後編があり、こちらは初心者でもできるジャンプの裏技を紹介しています。ぜひまたご覧ください。
cycle shop Re Belle.
Milibera.
2024.1.20追記
後編も公開されました。こちらは初心者誰でも簡単にできるジャンプ(ホップ)の方法と、BMXのような身体が自由に動く乗り物の上での動きを解説しています。合わせてぜひご覧ください!