SHIMANO謹製のパワーメーターも2世代目になり、DURA-ACEのみならずULTEGRA版も発売されました。そしてついにフォースベクトルに対応、パイオニアが開発したオニギリことペダリングモニターの技術を引き継いだセンサーであることは皆の知るところでしょう。
さて僕も今年R8100アルテグラに組み替えて、遅れて FC-R8100-P を導入しました。モノがないないのこのご時世なので出どころを明記しておくと、R8100のグループセットそのものは自分で買って、クランクはご縁あってSHIMANOさんからご提供いただきました。
レビューも後々書こうと思いますが、Garminとの接続が難解だったので先にメモとしてここに詳細を残しておこうと思います。
少し複雑なフォースベクトル表示
先にも書いたとおり、このクランク(R8100-P)と FC-R9200-P はパワー計測のほか、ペダリングモニター=フォースベクトルを取得できるようになり、さらにこれをGarminやWAHOO、スマートフォンなどのデバイスで表示できるようになりました。
ほとんどの最新デバイスではリアルタイムでフォースベクトルを視認でき、そのデータはそれぞれのWebサービスを介してアップロードされ、SHIMANOコネクトラボで後ほど分析することができます。ただしGarminではConnect IQを介してデータを取得するため、フォースベクトルとして表示される「パワー」や「ケイデンス」は通常画面で取得されているデータとは異なります。そのため、パワーメーターからはそれぞれを別々のデータとして取り出す必要があります。(ちなみにSHIMANOは、フォースベクトルを「Force Vector」と、通常のパワー計測を「Cycling Power」(以下サイクリングパワー)と呼び、それぞれ別ものとして扱っています)
ざっくり言うと1つのパワーメーターから、フォースベクトルをANT+で、サイクリングパワーをBLE(Bluetooth LE)で別々に取得することになります。
ここではGarmin530とiPhoneを使った接続方法を記載したいと思います。
*WAHOOはANT+でのフォースベクトル取得のみで対応可能なようです。
接続の準備
フォースベクトルはGarmin上のConnect IQで表示させます。iPhoneのConnect IQアプリから「Force Vector Viewer」をダウンロードして、Garminに放り込んでおきます。
パワーメーター側とiPhoneの接続にはSHIMANO「E-TUBE」アプリを使用します。ダウンロードして接続しておきましょう。
Garminとパワーメーターの接続手順
パワーメーターと「E-TUBE」アプリを接続し、無線通信の項目で
・ANT:Force Vector
・Bluetooth LE:Cycling Power
に設定します。
一旦E-TUBEとの接続を切断し、Garminで新規センサーを追加します。その際、BLEのアドレスを拾います。(おそらく自動でBLE側と接続するはずですが、後ほどセンサー詳細で確認することもできます。)これで通常画面にパワーやケイデンスが表示されるようになります。そのあと、トレーニングページ上のForce Vector Viewer(Connect IQでダウンロードしたもの)へ画面を切り替えると、そのページがANT+信号を自動で拾い、フォースベクトルが表示されます。
つまり①BLEでサイクリングパワーとしてクランクを認識させてから、②ANT+でフォースベクトルを認識させる手順です。
これで、デバイス側はクランク側から2つの信号を介して、サイクリングパワーとフォースベクトルを両方同時に取得できるようになります。
・まとめ
少し面倒ですが、最初にきっちり登録さえしておけば後々触ることもないので、初回だけじっくりトライしてみるのがオススメです。
参考ページ:SHIMANO / パワーメーター簡単導入ガイド
今回、アルテグラのパワーメーターをインストールしたのですが、ANT+で接続してもペダリングスキルの解析が表示されなくて、ガーミンとの接続を散々確認しても原因がさっぱりわからなかったのですが、こちらのサイトを見てスッキリ解決しました。
それにしても、技術的な問題があるのでしょうがなぜここまで面倒な接続方法になっているのでしょうかね。
ありがとうございました。
役に立ってよかったです。ずいぶん前に書いた記事なので記憶が怪しいですが、元パイオニアの測定方式で、1回転中何度もデータを送信する必要のあるパワーベクトルと、1秒に1回しかデータを送らない通常のパワーデータとで接続に互換性がなかったのだと思います。