CXシーズンを終えて、レースウェアに関する裏話的なことでも・・・・。
今シーズンは、いろいろ成長した一年でした。トライ&エラーでやった結果が徐々に出てきているように感じますが、レース内で快適に走ることを支えてくれている機材面の向上も理由です。そのひとつ、レースウェアは All-City Cycles デザインではありつつ ”供給品と違ったもの” を準備することになりました。ワンピース3着、これを用意するに至った経緯(というか裏話)を少し紹介したいと思います。
遡ること1年前のAll-Cityジャパンツアー。
ACボスの Jeff Franeも来日し、ツアーも有意義なものになっていった最中、ジェフから「なんか要望があったら言ってくれ!なんでも聞くよ」と個人的に話ししてくれたので、ここぞとばかりに「ワンピ欲しい」とお願いしてみました。
ツアーが終わって早速に僕の手元に届きました。
“WangaaaaJersey.ai”
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おもいっきりイラレのデータやん・・・。あとは好きにしてくれってことでした。ロゴとか思いっきりベクターデータになってるけど、ええのかなぁなんて思いつつ、とりあえずサプライヤー探し。ご縁あって、WAVE ONEさんを紹介していただき、なんとサポートまでしていただける話になりました。
さっそく東京は渋谷の事務所へ出向き、ご挨拶 & 採寸。既成のものから若干寸法を調整していただいたのですが、聞くと僕みたいなケースだけでなく、通常通りオーダーするときにもサイズ調整など対応してくれるとのこと。さすが国内生産。
そして例のイラストレータのデータを送ったところ、早速イメージ図が届きました。
よく見ると2個データが添付されてる?要はこういうことでした。
「ご依頼いただいておりましたスーツのイメージ案が出来上がりましたので、画像を添付してお送りいたします。A案ではいただいたデザインを素直に配置しました。右脇においてトップスとパンツのつなぎ目で、柄のズレが目立つように思いましたんので、繋がりを意識してB案を作成いたしました。」
おぉ、B案まで。なるほど。キメの細かい仕事にとても感動しつつ、せっかくなのでB案でお願いすることに。
・・・・で、待つこと2ヶ月弱。ウェアが手元へ到着!(ちなみにオーダーした日から試算して、ピッタリ50日で到着。たまたまだと思うけど、ウェブサイトにも50日程で・・・と書いてあったのでビックリ)
すぐレースでも使用して、本国に写真をシェアしたのですが、チームメート的にも「ええやん」と。今までウェアはジャージ&ビブ、それはそれで使い慣れていましたがスキンスーツにしてメリットが沢山見えました。
特に大きな恩恵は、動きに制限が無いことと、ジャージの裾がサドルに引っかかることがないこと。降車乗車の多いCXでは、結構ジャージが引っかかって手間取ることが多く、なんだったらそれが原因で転倒したりってこともあったように思います。そして何よりシュッとして見える・・・これは非常に大きいです。
ウェアは全部で3種類用意してもらいました。
夏〜秋口用の “デュアルスーツ”
CXシーズンはメインとなる “サイクルワンピース”
裏起毛が暖かい “クロススーツ”
個人的に一番気に入ってる “デュアルスーツ” は、メッシュ素材でメッチャ涼しいのと、上下が半セパレートになってて、前はビブ側とジャージ側が繋がってないんですよね。これのおかげでメッチャ着脱しやすいのと、暑い時にチャック全開にしたらかなり涼しいです。BSの沢田時選手が使用していて、憧れてました。
“サイクルワンピース” は定番のスーツで、インナーの組み合わせ次第でかなり広範囲な気温に対応できたこともあり、一番出番が多かったです。レースで長袖を着ること自体が初めてだったんですが、腕まで隠れると体感温度が相当違って、寒い日は随分楽です。日が照る時は薄いインナー、寒そうな日はメリノのインナーがオススメです。
そして “クロススーツ” は裏起毛がある冬専用といった装い。先シーズン、全日本選手権が開催された極寒の野辺山でも威力を発揮してくれて、寒さで身体が動かない何てこともなく、温かさを保持してくれました。シーズン終盤はほとんどこのウェアで走っていました。
例年、雨や悪天候で低体温症になる例もよく見受けられますが、全くなし。この3つのウェアを使いこなして非常に快適にレースさせてもらいました。
ちなみにこのウェアを着て、とある誌面の表紙を飾ることとなりました。その話はまた今度・・・・。