サードウェイブって?コーヒーの美味しさって?

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最近カルチャー寄りというフレーズをチラホラ見かけるので、ひとつここでカルチャー寄りなネタでも。そもそも、いつかこのお題でブログ書こうと思ってましたが、今流行りのコーヒーカルチャー、サードウェイブって?そしてコーヒーの美味しさって?
CASA Brutusをはじめ、PenやMeetsなんかもこぞってこのネタを取り上げていて、いまコーヒーがキテるってことがヒシヒシと伝わってきています。
ただ、コーヒーほど「美味しい」の基準が曖昧な食品ってなかなかないと思うんですね。種類も様々、缶コーヒー~ラテアートの施されたものまで千差万別、しかし今やっとその “美味しいの基準” が作られようとしていて、それこそがサードウェイブ、なのだと思うんですね。
ドリップ、エスプレッソ、フレンチプレス、エアロプレス、色々ありますが、ここではあくまでコーヒーの美味しさの在り方という視点で、ややこしいし淹れ方については深くは触れないで置きます。

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先ず持ってサードウェイブという言葉は海外で出来上がったもので、日本の文化と少し違った側面があるかもです。更にサードを紐解く為にはセカンド、ファーストを知る必要があると思うんですね。でもそれらも日本の文化に置き換えることも可能だと思うので、主観も含みますが例えも出しつつ、サード以前について書いてみたいと思います。

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ファーストウェイブは1960年代、一般食卓用にコーヒーが大量生産され、非常に安価でコーヒーを飲むことの出来る時代が来たそうです。これによってコーヒーは一般家庭でも定番化し、日常化しました。が、生産国への大企業による搾取もあったようで、これに対してフェアトレードというキーワードがいま注目されています。また炭火焙煎や深煎りなどの喫茶店文化もこれに当たる、または1.5thウェーブかな。日本におけるインスタントコーヒーや、缶コーヒーもファーストウェーブの流れ。広い定義だと大衆化されたもの、と感じます。
基本的には今現在製造・販売されたものであっても、その製造工程や販売方法によってファースト、セカンド、サードが市場で混在している状態と言えます。

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さてセカンドウェイブは、そのファーストウェイブに対してよりプレミアム感を高め販売されたものが、それです。セカンドウェイブの代名詞とも言えるスターバックスの誕生や、個人商店で豆を焙煎し独自のブレンドを用意していたり、何れにでもオリジナリティが求められる時代、それがセカンドウェイブですね。現在コンビニで売られている一杯毎豆を挽くタイプなんかはこのセカンドウェイブを自動化した良い例でしょう。

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あと、ラテアートという文化はサードなのかセカンドなのか審議が難しいと思いますが、色々なカフェ、焙煎所で話をして思うのは、セカンドウェイブの極致がラテアートだと思います。シルキーなミルクで、あの美しい模様。この技術はハッキリ言って数ヶ月レベルでは身に付かないし、ミルクの温度やエスプレッソの抽出など様々な項目に注力を注いだ結果があのラテアートなのだと思います。

しかし逆さまを言えば、ラテアートを極めることはサードウェイブとは呼べないのじゃないか。

何故こんな極論に達するかと言えば、ラテアートをより美しく見せる為、よりオイリーでクレマが色濃く出る豆を使う傾向にあるんですね。深煎りオイリーな豆はエスプレッソの基本ですが、今の主流、つまりサードウェイブでは相反するんです。

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サードウェイブとは、冒頭でも述べましたが、”美味しいの基準” を作ることでもあると思います。コーヒーも木になる果実なので、新鮮さも求められますし、合わせてその豆が持つフレーバーという個性が注目されています。Cup of Excellenceと呼ばれる世界的な品評会(これで各産地の豆が評価され値が付けられる)では酸味も立派な評価基準で、オレンジのような酸味、マスカットのような甘みなど、様々例えがなされています。実際飲んでみると分かるんですが、豆によっては紅茶のようなフレーバーを持ち合わせていたり、砂糖も使っていないのに黒蜜のような甘みがあるものもあったり、非常に複雑で面白いです。
で、各農園個々の豆の個性を楽しむものなので、サードウェイブでは当然ストレート、今風の言い方ではシングルオリジンというひとつの農園、ひとつの品種で楽しむモノなのですね。要はブレンドをしないのです。コスタリカ●●農園、とか、ホンジュラスCOE●●農園というのが、その産地・農家である証明ですね(COEというのはCup of Excellenceで入賞している場合に付けたりします)
しかしながらそれらの風味を生かす焙煎というのも非常に複雑化していて、今シーン最先端のお店は、オーナー自らがコーヒー産地へ出向き、自分の味覚で確かめたモノを輸入、そしてその豆にあった焙煎に趣向を凝らし、店舗でもドリンクサービス半分、豆の実売が半分というのが多くある形です。有名なのは丸山コーヒー小川コーヒーUnir なんかが最前線ですね。

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けれど、これを読んでる方でサードウェイブコーヒーを飲んだことあるって人、どのくらいいるでしょうか?ここまで来てもブレンド派は間違いなく根付いているし、セカンドウェイブの方がこの日本では流行っている、そう思います。より美味しければ、その方が良いはずだし淘汰されるものが出て来てもおかしくない。美味しいの基準を決めている訳ですから。
しかしサードウェイブも実はなかなか浸透しないし、未だにインスタントコーヒーだってシェアは非常に高いと思います。何故?ここまで先人が頑張ってコーヒーの味について審議しても、今なお美味しさは曖昧で決定打が出ないのは結局、これら全てがコーヒーに対する【価値の話】だからだと思うんですよね。

あるバリスタはコーヒーの美味しさを決定する半分は、飲むシチュエーションに依存する、と言っています。これは例えば、平日の昼間、仕事と仕事のすき間で急いで飲み干すコーヒーより、休日に時間を掛けて自分で淹れたコーヒーの方が明らかに美味しく感じるそれ。どれだけその一杯に自分が価値を感じるかが重要で、人によっては一杯の缶コーヒーにでも、またはコピルアクのような特殊な豆を集めて飲んでる人もいます。

僕は、6~7年、毎日のようにコーヒーを淹れて飲んでいますが、極論「コーヒーって実は美味しい飲み物ではない、人間にとって不味いもの」なのではないのだろうか?と考えたりもしました。じゃあ何故コーヒーをみんな飲むのか?

それこそ存在の是非すら分からない宇宙人に向けて宇宙語でメッセージを送り、銀河の微弱な波動を拾っては解読に挑む科学者のような、しかしそこにはロマンや価値があって、みんな真剣に取り組んでいる。
多くの人たちがコーヒーに対して自分で考えた価値、または誰かが定義した価値を見出して楽しんでいる。そんな人間の幻想、または人間臭さを感じずにはいられないコーヒーが大好きで止まないのです。

サードウェイブも、昔ながらの深煎りコーヒーも、シンプルな器具を使うのも、高級なマシーンを使用するのも、要するに誰がどの一杯にどのような価値を見出すか。今後のコーヒーカルチャーを語る上で押さえておきたいキーワードは味よりも 【一杯の価値】 なんじゃないでしょうか。

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サードウェイブって?コーヒーの美味しさって?” に対して 2 件のコメントがあります

  1. 萌音 より:

    こんにちは。楽しく読ませてもらいました。写真が綺麗でオシャレです。このブログを今後も参考にさせてもらいます。ありがとうございました。

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