せっかくクルマ屋なので、たまにはそれっぽいことでも書いてみよう思います。
メルセデスベンツが今季投入する新型Aクラス。メルセデスの中ではスマートを除けば1番小さなモデル、それに初のAMGモデルである”A45 AMG”が用意されるということで、そのA45が国内のマーケティング的にいかほど考えられた存在か紐解いてみたいと思います。(あくまで僕の勝手な想像ですが)
前にも何かで書きましたが、円安や海外での日本車販売や信頼度が再度加熱していて、国内各社スポーツモデル開発にも力を注いでいます。NSX、新型WRXなどなど。対してA45は2000cc、ターボ、そして4駆という形式で販売されます。
1.AMGグレードではなくモデルだと言う点
LexusのIS-Fが登場したのが2007年なので、もう6年。F-SPORTSのようなグレード設定はあるものの、いっこうにGS-Fや、LS-Fなどの正規モデルとしての影を見ない日本のシーンで、A45はプレミアムカー部門でまた他社を引き離す存在になりますよね。もちろんE63など、1000万以上するクルマなんて誰も買えないんですが、それでもそのクラスにAMGモデルが存在することで、ユーザーにメルセデスの本気度をアピール出来るはずなんですね。A45が在るというだけで、Aクラスの存在価値が高まります。
2. 2000ccなのにA45という点
従来AMGモデルの数字は排気量に合わせて決められていますが、本来それならA20なはずなのにA45となっています。これは63エンジンが6.3L並のパワーを与えられたエンジン(5.5L)だということ流れで4.5L並のパワー(360ps)がある、ということなんでしょうが、エリシオンのプレステージ3.6Lが300psなので多少頷けます。
実際エンドユーザーにすれば小排気量なのはエコの観点からも有利だし、AMGの【45】のハンコが押してあるだけでニーズが高まるのは必至だと思うんですね。若干作為的な感じもしますが、変な維持張って35や40にしなかったのは素晴らしい判断だったと思います。
3.まさかの4駆ターボであること
これが1番の要因だと思うんですが、ターボで4駆、しかも2000ccだなんてスバル、三菱などの十八番。それを今更メルセデスが本気でやるって言う点が恐ろしい影響力じゃないでしょうか。性能では同じ値段層のGT-Rがおおよそ上でしょうが、日本人馴染みの駆動方式・エンジンチューンであるだけに、絶対みんな値段くらいはチェック入れそうですよね。レガシーの最上級グレードやレクサスを狙ってた若年層にも、頑張ればAMG新車で乗れるってことで、マジで買う人も現れるんじゃないでしょうか。
この週末、東京お台場で開催されたKen Block氏のエキシビジョン、彼が操る車体も正にこの組み合わせですが、20年前のパルサーGTi-Rみたいなターボホットハッチがまた流行る可能性だってありそうですよね。
正直このA45を引っさげてWRCにメルセデスが参戦することはおおよそないんでしょうが、F1での活動やドイツツーリングカーレースなど、レース活動に力を注いでいるメルセデス/AMGだけに訴求力は確か。
実際走ってもマジで速そうですし、これきっかけで各社ライトウェイトモデルからハイパワーモデルまで幅広いラインナップを用意するいいきっかけになれば楽しいもんです。
と、たまにはこんなブログも面白いですよね~。
2013/6/28 追記 国内販売価格が640万円というアナウンスがされましたね。この値段なら売れそうですね。気になる。