グラベルライドの定番タイヤとしての地位を不動のものとしているPanaracer(パナレーサー)の「GravelKing(グラベルキング)」シリーズ。2024年に大幅アップデートが施され、現代のグラベルシーンに適応できる4種類のラインナップが展開されています。(このブログを書いている最中に、新しいモデル、ZXも仲間入りしました)

スリックの無印(GK)、セミノブのSK、セミスリックのSS、そしてフラッグシップモデルとして「X1」が加わりました。トレッドやケーシングは、よりアグレッシブなオフロードライドを支える設計となっています。その登場と重なる時期に、パナレーサーはUCIグラベルワールドシリーズへのスポンサーをアナウンスするなど、本気度が伝わってきます。

そして今年2026年、そんなX1に「20×2.1」というモデルが追加されました。これはブロンプトン20インチ版が発売されたことへの対応モデルだと読み取れ、トレッドやケーシングもX1の設計を踏襲しています。レアなサイズだけに使用できる自転車が限られる気もしますが、僕は「20×2.1」という数字にピンときました。僕が愛してやまないBMXでは、定番といえるサイズです。

もしや、BMXにグラベルキングを履かせられるのでは?ということで実際にやってみました。

BMXタイヤのサイズトレンド

少しBMXのタイヤについても触れてきます。

BMXはダート、パーク、ストリートなどを走る20インチのアクションバイクです。その昔は幅が1.75(インチ)の時代があり、徐々に太いサイズへ移行してきました。1.95の時代、2.1の時代、2.3の時代、2.4の時代などを経て、今は太め主流で2.1〜2.5に選択肢が分布している感じです。ストリートは太め、パークは普通、ダートは細めが多いです。

スポーツバイクに馴染みのある方からすれば信じられないかもしれませんが、BMXのタイヤはビードに鉄製のワイヤーが入っているものが主流で、折りたたんで収納できるケブラータイプは少数派です。ラインナップの中でも、上位モデルの一部にケブラー版が追加されている現状です。

主たる理由は価格帯だと思いますが、消耗頻度を考えると少しくらい高くても軽量なものを使いたいと思うわけです。ただそれも輸入品が多く、欲しい時には売り切れて買えないということも何度かありました。

僕はパーク用にケブラーの2.4(530g)、ダート用にワイヤーの2.25(737g)を使っています。今回はこのダート用をグラベルキングX1の20×2.1に交換してみました。

BMXに履かせてみた

グラベルキングX1の20インチは公称値で490g、届いた商品の実測値で489gでした。前後で約500gの軽量化です。

タイヤ幅は以前使用していたものが2.25公称で実測54.7mmなので2.15インチでした。ちょっと細いですね。そこにグラベルキングX1を入れたところ、実測値53.3mm=約2.1インチ。つまりほとんどタイヤ幅に変化はありませんでした。

一般的なBMXタイヤより少しビードがキツイ印象でしたが、事前に石鹸水を馴染ませて、問題なく交換できました。ビードが石鹸水で滑るので低めの空気圧でもしっかりビードが外側に揃ってくれて、タイヤのうねりなどもありませんでした。

さすがにサイドケーシングはBMX専用のそれと比べるとペラペラなので、ストリートやパークにはオススメできません。また、推奨内圧も350kPa(3.5bar、約50psi)なので、高めに入れたい方には不向きです。僕は普段パークは4.2bar、ダートは3.2barで乗っています。平均値より低めだと思います。

トレイルで乗ってみた

実際にダートで乗ってみました。場所は兵庫県西宮市、662トレイル。僕のローカルトレイルです。

飛んで、曲がって、技も入れて(ときどきコケて)、いつも通りに試してみました。まず印象的だったのは、グリップ感です。触ってみてわかるほどトレッドが柔らかく、当然オフロードではしっかり路面を食います。662トレイルの路面は乾燥していて硬いのですが、それでも違いをかなり感じられました。

 
 
 
 
 
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また片側250gの軽量化の威力は大きく、かなり乗り味に変化がありました。漕ぎ出しの軽さやジャンプ時の抜けの良さは、ブラインドテストだったとしても確実に見抜けると思います。

BMXのダートタイヤは、ストリートと兼用するケースも多いのでトレッドが低めです。そのため砂利が浮いた路面だとグリップ感に乏しく「カラカラ」と音を立てて転がっていくイメージです。コーナーもグリップ感が低く、丁寧に路面と垂直に車体を走らせるイメージが必要でした。全ては「まぁこんなもんだろう」というざっくりした感覚のもと、慣れで対応していました。

それが、BMX / グラベルという異なるジャンルながら、トレンド的に最先端のタイヤはこんなにも違うものかとビックリしました。路面をしっかり食う感覚があるにも関わらず、転がりは今までと同等、もしくはそれより速い印象でした。

まとめ

このタイヤがターゲットとしているのは、名前の通り「グラベルライド」です。ジャンプして数メートル飛んだり、そのためにリップで力をかけて踏み切ったりすることは想定されていないと思います。

しかしまた違ったシビアさが必要なシチュエーションで使ってみて、それに十分耐えうる機能を有していると感じました。

僕以外に同じことを考えていた方がいたとも聞いたので、BMXで試してみたいと思っていた方にも届けば嬉しいです。

Panaracer(パナレーサー) / GRAVELKING X1 20(グラベルキング X1 20)
サイズ:20″×2.1 ETRTO:54-406 重量:490g(公称)
推奨内圧:MAX 350kPa ビード:フォールディング
カラー:ブラック/ブラック、ブラック/アンバー
発売日:2026年1月16日
https://panaracer.com/products/compact/gravelking/gravelking-x1-20/

グラベルキングX1をBMXに履かせてみた

kossy


自転車歴20年の社会人アスリート。BMXパーク競技を経て泥の中をレースするシクロクロスへ参戦、ボーダーレスな自転車競技活動を続けている。Wilde Bikes唯一のサポートライダーとして国内トップカテゴリーを走る一方、本職では自動車整備業に従事。乗り物のほかコーヒー、銭湯、カメラにアウトドアなど、趣味は常に多彩でオーバーフロー気味。 Instagram / Twitter / Facebook


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