Photo : Lee Basford

「Raphaスーパークロス野辺山」へ参加してきました。

長野県は八ヶ岳の麓、この場所を訪れるのは3度目。会場が近づくに連れて畑の匂いを感じ、夜空には鮮やな星、日が出れば連峰の雪化粧が美しい。そんな都会から遠く離れたこの地へ、全国からシクロクロスライダーが集結します。だだっ広い駐車場が常にパンパンで、会場はひたすら熱気で包まれます。

巷にシクロクロスがマイナー競技だということは理解しつつも、これだけの規模でコンテンツが用意されていて、それに応じた来場数を目にすれば、誰もがその舞台で目一杯楽しんでやろうと思うのは自然な話ではないでしょうか。

今年は仕事もお休みを頂戴して、2DAYS丸ごと楽しんできました。実は「4レース」走ったレポどうぞ。

DAY1 – SSCX / UCI Elite


Photo : Kei Tsuji

野辺山のシングルスピードカテゴリ=SSCXと言えば、名物の仮装で大いに盛り上がることが知られていて、参加者の2/3くらいが何かしらのコスチュームを身にまとって走ってます。とは言え上位に食い込むのはガチで速い連中がほとんどで、去年はC1の牧野選手、一昨年は筧五郎選手や、SKMZこと川村選手が入賞しています。

メンバーはどうあれここで結果を出したいと、狙いを定めてました。

序盤から前に出るつもりでいて、駆け引きよりも最速ラインの徹底がモノを言うはず。早朝にコースウォーク、試走も全エリアで走るラインを決定してから挑みました。試走で迷ったところは絶対本番でトラブルに繋がることを知っています。

UCIのライセンスコントロールの時間や、ジャージの準備、ウォームアップを考えると異常にタイトな初日。滞りなく全て用意し、しっかり身体を温めてグリッドへ。

定刻12時45分。筧五郎さんが保護面積の低いエアロウェアを披露した直後にレースはスタートしました。トラブル回避で先行。ここ最近は、先頭スタートならほぼ確実にホールショットを射止めています。


Photo : Kei Tsuji

1周目はノントラブルで先頭を独走、シケインも乗車してひたすら無駄を省きます。2周目直登で五郎さんが追いついてきて、へばりつこうにも酸欠で頭回らず見送ってしまいます。その時点で後方に追いついてきた数名、しかしまぁ気にせずフルガス。

3度目の直登で、COGS牧野選手に交わされ後ろに着きます。ここだけは逃せないので必死。ライン取りはほぼ互角、ミスに巻き込まれたくないので少し離れるも、結局そのまま4度目の直登で引き離されてしまいます。結局僕に足りないのはこの30秒ほどのスプリント。(平均値見ても270wくらい、速い選手は400wくらいなので全く話になりません)

とは言え、そのまま耐えて耐えて3位フィニッシュ。ポディウムゲット。


Photo : Kei Tsuji

狙っていたレースでちゃんと結果が出せたので、自分を褒めてやりました。賑やかな表彰台に、向けられるカメラの数が尋常じゃないです。本当凄いな野辺山。

サッと片付けて60分後のUCI-Eliteに向けて準備。ひたすら身体をほぐして、ローラー。身体を温めて即グリッドへ。あれこれ考えている余裕すら無いのです。


Photo : Kensaku Sakai

先ほどと打って変わって100人以上の出走、僕はゼッケン61でだいぶ後方スタート。クラッシュへ巻き込まれない為にやや引け腰で最初のストレートへ。それが災いして序盤の狭い階段で詰まってほぼ停止状態でした。仕方ないとは言え、SSCXの1周目が7’38に対して、UCIが8’25。これが現実。(逆に2周目以降ははSSCX7’21、UCI7’08でしたが)


Photo : Kasukabe Vision FILMz

必死で走ったものの、30分であっけなく切られてしまう始末でした。この人数だと序盤に抜けておかなければ全くペースが築けないし、明日への課題を残した結果でした。

DAY1 – Night Cross

1日に2つのレースを走ったのは本当に久しぶりで、若干ハンガーノック気味で片付け。先ほどのレースウェアにジャケットとウォーマーを追加して、いざ “八ヶ岳ふれあい公園” へ。


Photo : Haruo Kotera

ここには常設のCXコースがあり、毎年BlueLugのNB軍曹主催でNight Crossが開催されています。極上のシングルトラックを有するこの場所に、野辺山の盛り上がりで足りないライダーがぞろぞろ集まってくる訳です。

日が暮れてNBくんの合図でスタート。ルマン式で自転車を探しつつ、なんだかんだで40分くらい走ったのかな。闇夜に輝く月と、ビールショートカットで湧くギャラリーに楽しませてもらいました。みんなで楽しむ意思をその場からビシビシ感じられ、心地良かったです。


何故か丁寧に並べたはずの自転車が行方不明で、気づいたら木にディザスターしてた。Photo : Haruo Kotera

ホテルに戻り、バキバキになった全身をイナーメのマッサージポールでほぐしつつ、夜が更けていくのでした。

DAY2 – UCI Elite


Photo : Kasukabe Vision FILMz

野辺山2日目。

昨日はSSCXとEliteでろくに会場もウロつけなかったので、試走時間までゆっくりレース観戦。
試走では、昨日レース中に上手く走れなかったポイントを洗い出して再度ライン検証。弱ペの前田公平選手の後ろについてみたり、やはり彼らのラインは面白いです。きわどいコーナーなら2個手前くらいからライン取り考えているし、お手本にさせてもらいつつ30分ほど走ります。

いくら今年の野辺山が暖かいと言えど、スタート前に身体冷えるのでレッグウォーマー追加してグリッドへ。スタート位置は昨日とほぼ変わらず、但し序盤1分の位置取りでかなり状況が変わるので、とにかくスプリント。

上手く集団を交わして、40番手ほど。矢野さんのお尻を追いつつ徐々に呼吸を整えてペースを作ります。相変わらず直登で追い抜かれつつ、他のセクションを丁寧にこなして少しずつ番手を上げていきます。


Photo : Kensaku Sakai

途中、Ruedaのオッチー選手を発見。昨シーズンはバトルを繰り返していたものの、今季は全く歯が立たず。今日こそは捕えたるで!と、即追走、抜きつ抜かれつの攻防戦でした。パワーでは勝てないので、直登が来る前までに追い抜いてマージンを作る作戦。これが功を制して、周回を重ねるごとに僕に優位な位置関係が築けて、最後の直登では追いつかれることもなく、そのまま逃げ切り。で、80%足切り。

しっかり最後まで出し切れて、大満足のレースでした。

フィジカル自体はいきなり向上するわけでもなく、それでも食事や身体のコンディショニングなど、新たに教わったことをレースに生かして、こうやってリザルトが残せたことが嬉しくてたまらないのです。

週末の関西シクロクロス美山を経て、来週末は全日本選手権へ参加します。土曜日にはAJOCC主催のシングルスピード選手権もあるので、そちらも気合い入れて走り抜けたいと思います。


Photo : Kensaku Sakai

大会名: Rapha スーパークロス 野辺山
開催日: 2017年11月25・26日
開催場所:長野県南佐久郡南牧村野辺山 滝沢牧場
気温:  3℃
リザルト: Day1 SSCX:3位 / UCI-Elite:67位 60.9% / DAY2 UCI-ELITE:58位 56.8%
路面状況: ドライ
使用機材:All-City Cycles “Natureboy853”( http://allcitycycles.com )
ギア比: 38 x 19 = 2.0
タイヤ: Panaracer “Gravel King Mud” 33c / F 1.5bar R 1.5bar(https://panaracer.co.jp )
ウェア: WAVE ONE “クロススーツ”( http://www.wave-one.com )

Raphaスーパークロス野辺山 2DAYS / 4 Races

kossy


自転車歴20年の社会人アスリート。BMXパーク競技を経て泥の中をレースするシクロクロスへ参戦、ボーダーレスな自転車競技活動を続けている。All-City Cyclesの本国契約ライダーとして国内トップカテゴリーを走る一方、本職では自動車整備業に従事。乗り物のほかコーヒー、銭湯、カメラにアウトドアなど、趣味は常に多彩でオーバーフロー気味。 Instagram / Twitter / Facebook


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