BMX を始めるなら知っておきたい5つのこと

 

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Hideo Watanabe by Yuta Yoshida

テレビCM、SNS、街角など、さまざまな場面でその姿を見る機会が増えてきた “BMX”。
BMXに20年近く跨ってきた筆者から見ても、特にここ数年で認知度がグンと上がっていることを感じます。(昔はBMXと伝えてもトライアルと区別つかないし、自動車メーカーのBMWと良く勘違いされたもんです)伴って競技を始める環境も年々良くなってきている一方、今までアンダーグラウンドだった名残なのか正しい情報が露出しにくいようにも思います。

「僕もBMXを始めたい」そう思った時にぜひ知っておいた方が良いことをまとめてみようと思います。

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1. 自分の始めたいBMXのジャンルを知ろう

BMXを知るきっかけは様々で、エナジードリンク系サイトから発信される映像だったり、オリンピックでの選手の活躍であったり。あなたが目にしたタイヤ径の小さな自転車はBMXに違いないのですが、実は細かく分けるとBMXには6〜7種類のジャンルが存在します。あなたのアンテナに引っかかったBMXがどのジャンルなのか把握しておかなければ、訪ねるべきショップも変わってきますし、そぐわない自転車を手にしてしまう可能性もあります。

大きくは3つに分けてみましょう。
・レース
・ストリート(ストリート、スケートパーク、ダートジャンプ、トレイルを含む)
・フラットランド

BMX

<レース> は、土で出来たコースを複数名で走り抜けて順位を争う競技です。フルフェイスを被って、スタートの号令でいっきにコブを駆け抜けます。オリンピック競技にも指定されていて、リオでは長迫選手が活躍しました。

<ストリート> は、バニーホップで自らジャンプしたり、またはランプと呼ばれるセクションでジャンプしたり、技の難易度や完成度などが評価基準となるジャンルです。フリースタイルと呼んだりもします。実はこの中で更にいろんなジャンルに枝分かれしてしまうのですが、ある程度同じ自転車で競技を楽しむことが出来るのでひとまとめにしました。

<フラットランド> は、平坦な場所で自らクルクルと回ってルーティーンを魅せるジャンル。タイヤの横に付いたペグと呼ばれるパーツに乗ったりしてバランスを取りながらトリックを繰り出していきます。ストリートに比べてサイズ感の小さい自転車を選びます。

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この3つのジャンルではそれぞれ異なる種類の自転車を使用するので、初めにどの競技にトライしてみたいのか把握しておかないと、自転車を再度用意したり少し遠回りすることとなります。

筆者はこの中でもBMXストリートに長く携わってきました。

2. 初めて買うBMXの選び方

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自分の欲しいジャンルのBMXがわかれば、次はどのような自転車を選べばいいのか掘り下げていく楽しさがあります。ですがどのような素材、どのようなグレードにすべきか、基準が無いので選択しにくいとも思います。

ストリートに関して言えば、最近のBMXはどんどんスケートボード化していると思います。パーツなどはある程度進化しきってしまった感があり、スケートボードのようにフレームサイズとグラフィックで選ぶのが主流だと思います。

例えば、フレーム自体はほぼ全てがクロモリ。一時期アルミやチタンも出ましたが、強度やコストの問題もあって姿を消してしまいました(2HipのPorkとか好きだったのにな・・・)クロモリも焼き入れで硬くして極端に軽いモノもありましたが、やはり強度的な問題があったので各社平均的な重量になっています。ジオメタリもサイズ以外では初心者に理解出来るほど違いはないので、身体に合えばなんでも良いと思うのです。

サイズは例えば身長が 170cm の僕でトップチューブが20.5inchのものを良く選んでいます。好みにもよりますが、だいたいは180cmだったら21inchくらい、160cm以下だったら20inchくらいを目安で良いかな、と。

パーツも、いわゆるロードのコンポのようにグレードがあったりするわけでもないので、例えばスプロケひとつにしても市場のほとんどが同じ性能で、削り出しなどで各社美しいビジュアルが売りになっています。

完成車も、値段相応。下は32,000円くらいから、10万円くらいまで。個人的には5万円そこそこの完成車がカラーバリエーションも多く、パーツも長く壊れにくいものが付いているイメージです。ちなみに、Sunday Bikesというブランドに15.8万円の完成車もあり完全にプロが乗っている仕様が最初から手に入るようです。

ということで、こだわりの1台を時間かけて探すのも良いのですが、正直特別に安いモデルというのはなく、それよりも色や見た目の感覚で、長く付き合えそうな一台を探すのが良いと思います。

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ちなみに、購入した自転車の色に飽きてしまっても、さっと缶スプレーで塗ってしまえる潔さがBMXの良いところであったりもします。

tone up from Yusuke Yamamura on Vimeo.

3. 良いショップに出会うことがポイント

自分の欲しいジャンルのBMXがわかれば、次は購入する場所がトピックにあがってきます。

このご時勢、インターネットで自転車のパーツを買うのは当たり前。完成車であっても丁寧に梱包されて、翌日には自宅に届いているものです。しかしながら個人的には、長年BMXに携わってきて「ショップで直接自転車を買う」ことを僕は強くオススメしたいです。

割と色んな自転車競技でも、実はその自転車やパーツを手にするまでが楽しくて、所有欲が満たされれば納得してしまうケースや、独りでまだ見ぬ地へ出かけることが楽しかったりすることもありますが、、、BMXストリートにおいては買ってからテクニックを身につけることが勘所、または練習する場所に悩むこともしばしば。

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だいたい老若男女、アマチュアからプロまで皆それぞれ自分の「ローカル」というものがあって仲間がいて、それぞれが懇意にしているショップがあります。ショップでは商品だけでなく、技の練習方法から場所、または若いライダーにとっては先輩から人と接するイロハを教えてもらえる貴重な場所であったりもします。

以前、名古屋の街中をスーツ姿で歩いていたら熱心にBMXの練習をする若人を見つけ、頑張ってるなぁとジーっと眺めてたんですが、僕に気付いた彼らが突然「こんにちわ!」と爽やかに挨拶してきたんですね。本当に驚いて驚いて。後で聞いたら名古屋の地元ショップの店長が凄くローカルを大切にしていて、お店を訪れる彼らにもそうやって教えているそうな。素晴らしいですね。

そんなお店情報ですが、個人的にはBMXの老舗問屋 ZEN Distributionさんのサイト を参考にされるといいかもしれません。BMXのみを生業にしている彼らが選ぶショップさんは、どこを訪れても個性と活気がある楽しいお店ばかりです。

4. スマートフォンがあればどんどん世界が広がる

昔はですね、どこぞのローカルかもよく分からない海外のビデオテープをショップでゲット。テープ伸びるほどテレビデオのスイッチ押して、どんどん偏ったトリックを盗んではトライして、それが次第にローカル独自のスタイルになっていた、みたいなことがよくありまして。だいたい各地方に数名真っ赤なラットボーイがいましたよね。

それはともかく、今時はBMXの映像と言えど無料のコンテンツがほとんどですし、リアルタイムなトリックをプロ本人が自分のInstagramで日々投稿していたりします。見てて飽きないですし、携帯片手に新しいトリックを練習するなんて当然のこと。

または、これだけ簡単に撮影して自分から情報を発信出来るとなれば、自ら使わない手はない。日本だとKINK BMXのケンとか、ほりえぐみというクルーなどがコンスタントに自分の映像を投稿していて、それがきっかけで日本を飛び越えて世界で注目される、なんてこともあります。

Quick 2 🐝🐝 🎥 @kuripnkt #横浜観光大使 #クイクックがお好きでしょ

Yumi Tsukuda ゆうみさん(@yumingrow)がシェアした投稿 –


速さやスピードで語られる凄さも面白いのですが、技の難易度、スタイル、または映像の見せ方ひとつで世界から注目されることだって可能な競技だということを、スマートフォンを通じて改めて感じます。

5. 具体的な目標が見える

以前ここにも記載しましたが、BMXパークは現在UCI(国際自転車競技連合)の正式競技に指定されており、ワールドカップや世界選手権が今まさに執り行われようとしています。これによって社会的な地位が確立されていきますし、オリンピックの正式競技に指定される日も近いでしょう。
もちろんUCI競技となれば、国内でもJCFとしても国内競技を充実することに動き出すでしょうし、実際プレイベントとして「全日本フリースタイルBMX連盟」がシリーズ戦を開催しています。

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Toshio Takagi by Yuta Yoshida

今までアンダーグランドだった僕たちの競技は日の目を見出していて、既に国内でストリート/パークのRedBullライダーが誕生したり、未来のオリンピアンを育てる動きが各所で見られています。

スケートボードは一足お先に2020年からオリンピック正式競技になっていますが、日本では女子の選手がXgamesで優勝をし世間を騒がしています。神戸ローカルの彼女を以前から知っているのですが、テレビ取材やスポンサーなど、一気に競技環境が変わったんじゃないかと思います。

世の中色んなジャンルのスポーツや競技があります。僕らが競技を始めたあの頃、BMXを知っている人が少なくて、一生懸命やっていたにも関わらず「遊んでるだけ」というような印象を持たれていたことも多々ありました。それだけじゃない、反社会的な印象を勝手に持たれたり、ショップが認知の低いBMXだけで維持できず閉店に追い込まれる悲しい一幕も見てきました。

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Kozo by Yuta Yoshida

社会的認知があがって、賛否両論あるかもですが、僕は、僕たちの愛するBMXが社会から必要とされ、より多くの人を楽しませる競技として進化していくことに期待していますし、その過程で日本からも世界で活躍する選手がたくさん出てくるのが楽しみでなりません。

と、ちと熱くなってしまいましたが、これからが非常に楽しみなBMX!今から始めるなら知っておきたい5つのこと、を、お送りしました。

追記 2017.6.13

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2017年6月9日深夜、IOCが正式に「BMXフリースタイル パーク」をオリンピック正式種目として採用し、プレスリリースを発表しました。合わせてJCFの橋下会長もコメントを出し、業界はバタバタと動き出しました。

このポストでは BMX ストリート / スケートパーク という表現で競技を説明していますが、IOC、UCI、JCF統一の呼称は 「BMXフリースタイル パーク」となっています。

これは既にオリンピック競技である BMXレース との区別をする為とは思いますが、厳密には、先述のストリートや、ダート、フラットランドなど今後余地のある競技との住み分けの意図も感じています。

何れにせよ、本格的にBMXという競技の認知度が上がる一方、インフラはまだまだ整っていません。このポストがそれまでの架け橋にでもなれば幸いです。

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