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初のUCIレースにあたる関西シクロクロス #4 マキノに参加してきました。UCIレースは国際ライセンスが必要で、僕の場合、特異な環境で走れれば走れるほど楽しい。尻尾を振って年初にライセンス申請をし、遂に使う機会に恵まれたわけです。

しかし高度なレースになればなるほどルールが厳しく、当然ながらC1は80%ルール適応。トップのラップタイム x0.8 以上差がつくとレースから降ろされます。周回遅れをラップする際の危険回避などの理由がありますが、何にせよ僕にとって80%ルールは相性が悪く、事ある度にギリギリで切られるジンクスがあるのです。去年の全日本では、80%が稼動したその瞬間切られた(つまりそのレースで一番短い時間しか走れなかった)し、茨城CXでもパックでウダウダしていたら直前ギリギリで切られて不完全燃焼ときています。

コントロールの非常に難しいことながら、今回はメンバーの中でC1を走るのが自分だけ、観戦に来てくれたチーム員に計測をお願いしました。目的は、80%で切られるボーダーを数字で可視化して、ギリギリででももう一周に飛び込むということ。

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先ず予測できることは全て用意しておくのです。
昨年、一昨年のマキノ、トップのラップタイムは大体7:40くらい、つまり 460秒、その80%以上トップから遅れれば切られるので、”368秒” これが僕に与えられる猶予。WNPや日吉など、総合的に考えてトップと差がつきやすいマキノのレイアウトを考えれば1周で60秒ほど差がつくでしょう。となると、6周目でカット、7周目に足が突っ込めるかどうか。たぶん全体は8周回なので、 -1lap が僕の目標。フルラップはいまのところ物理的に無理な目標なのです。

もちろんコンディションでラップは変わりますが、あくまで目安として。

これを、レース走行時チーム員に計測してもらい、リアルタイムで告げてもらう。2人に、別々の場所で。僕のガーミンには、タイム・ラップ数・ラップタイム・前回のラップタイムが表示されており、ある程度自分のペースは把握できるようになっています。

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先ずラップ地点でチーム員に待機してもらい、トップのラップタイムを計測。そこから x0.8 して僕が遅れている時間を引く。上の想定値が正しければ 368秒 – 60秒 = 308秒 で、「60秒、残り308秒!」と教えてもらえるのだ。次の周には「120秒、248秒」となる。はっきり行って全開で走っている最中に 分→秒 の計算なんて全く出来ないし、足し算ですら怪しい。なので、このように必要最低限に絞った情報で走ろうと言う作戦なのです。

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ということでゼッケン41番、5列目でレーススタート。右端に陣取って最初の右コーナーはインからすり抜ける。目測20位くらいで序盤レースを進める。この辺りの位置だとみんな上手なので、キャンバーでゴチャゴチャにならずに済みます。後ろを少し見ると、グッチャグチャ。足を削ってでも先に出る価値はあったように思います。

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試走ではUCIのみの時間もあり、ガッチリ走っていたもののレースとなると印象が全く違う。前半は辛いが、後半は休めて割と足が溜められます。これが周りに合わせて走るという意味なのでしょう。

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デイブが、1周目でラップタイム x0.8 をチームメールに流してくれていました。

トップのラップは7:29 = 449秒 80%ルールは 359秒。予測より速い。トッキーよ・・・。てことはたぶん5周、頑張って6周に足突っ込めるかどうか。その時自分のラップが8:20くらいだったので、42〜43分死ぬ気で頑張れば・・・。

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2周目、3周目はオッチーさんパックにしがみ付いていて、なんとか良いペースを刻むことが出来ている。チーム員2人が教えてくれる秒数からも、過度に遅れたりしている様子はない。が、3周目後半で離される。追いかけようとするも、ミスがどんどん増えていくのでオーバーペースを悟り4周目は少しペースダウン。

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途中でSPEEDVAGEN矢野さん、YatsugatakeCC ユフタくんと合流。告げられる残り秒数も、先ほどより明らかに減っているのでペースが落ちすぎている。ミス出にくいコース後半でユフタくんがハンドル入れてくるので、ここぞとばかりにペースアップ。なんとか振り切る。

そのままギリギリのペースで回ってきて、最後のお告げが「残り20秒やぞ!死ぬ気でいけ!」と、、、目測、いけるかどうかとても微妙なライン。

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意識が飛びそうになるながらも、残りのパワー全開でラップへ向かう。フライオーバーを今日一番キレイにこなし、コーナリングもミスなく。前を見ればさっきまで離れていたオッチーさんがちょうど次のラップに吸い込まれていった。

「やった、いけるかも」と思ったのも束の間、突然僕の目の前に知らないオジさんが現れて、サクッと道端に放り出されてしまった。あぁ、なんて悔しい。全てが水の泡。そんな気持ちに駆られるも、最後の20秒だけが原因では全くないので、冷静さを取り戻す。

息を整えて、まだ続くレースへ目をやる。芝生の登りでトップ独走のトッキーを見る。まるで舗装路のゴールスプリントのような勢いで去っていった。そりゃ5周でラップされるわな・・・。

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よく考えたらタイム計測と僕に告げるタイミングが被るので、計算するのが必死でヤバかったらしい。田口さん、奮闘の軌跡を記念に貰って帰ってきました。

何れにせよ、80%ルール適用時の運用としてはベストなサポートをして貰えたので、本当に満足です。本当チームのみんなに感謝です。

ゴール47%。感覚的には、地方レースで25%、関クロで35%、JCX戦で45%、UCIで51%、、、まぁまぁ上出来でしょう。残念ながら野辺山UCIは参加せず、次はALL-CITY JAPAN TOURでバイクロアに参加します。土日両日おりますので、ぜひ現地でお会いしましょう!

Photo by Kei Tsuji

大会名: 関西シクロクロス #4 マキノ/ UCI-Class2
開催日: 2016年11月20日
開催場所:滋賀県高島市 マキノ高原
気温:  16℃
リザルト: C-1 / 35位 / 51% -3Laps
路面状況: ややマッド
使用機材:All-City Cycles “Natureboy853”( http://allcitycycles.com )
ギア比: 38 x 19 = 2.0
タイヤ: IRC SERAC TUBELESS / F 1.8bar R 1.8bar
リム:  H PLUS SON “THE HYDRA” 28H ( http://hplusson.com )
心拍数: Avg 175bpm / Max 183bpm

関西シクロクロス #4 マキノ UCI

kossy


自転車歴20年の社会人アスリート。BMXパーク競技を経て泥の中をレースするシクロクロスへ参戦、ボーダーレスな自転車競技活動を続けている。All-City Cyclesの本国契約ライダーとして国内トップカテゴリーを走る一方、本職では自動車整備業に従事。乗り物のほかコーヒー、銭湯、カメラにアウトドアなど、趣味は常に多彩でオーバーフロー気味。 Instagram / Twitter / Facebook


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