シクロクロスの何が楽しいと言えば「遠征」もそのひとつだと思ってマス。初めて訪れる場所、初めて会うライダー、初めてのコース。もっとも今回の目的地が九州で、いつも違ってフェリーでの移動ともならば、もはや「遠足」の感覚に近い。

クーラーボックスに冷えたビールとツマミを詰め込んで、自宅から20分の港を出れば、修学旅行の学生気分なのです。関西〜門司港間は3つほど航路があって、今回はレースの試走に間に合うよう大阪南港を17時に出発する名門大洋フェリーを利用しました。12時間半の旅。

27000馬力を出力するディーゼルエンジンは伊達ではなく、カプセルホテルのような個室の床から振動をビシビシ感じながら就寝。あっと言う間に九州の地へ辿り着くのでした。

この時期だと早朝はまだ真っ暗な港を後にし、開催地の福岡県は芦屋町と呼ばれるエリアへ向かいます。北九州市と福岡市の間くらいに位置していて、門司港から1時間弱。レースのスケジュールを考えれば、その日の17時にまたフェリーに乗り込み、明日の朝に5時過ぎに大阪へ戻ることも可能ではある、やらんけど。

さて会場はと言えば、日本海に面する海浜公園で行われます。見た感じは家族連れが楽しめそうな広めの緑地公園ながら、頭上ではトビが獲物探しの為か飛び回っていたり。そして並木の向こう側は一面の砂、それも非常に細やかで美しい空間が広がっています。

コースには当然のように砂エリアがあり、昨年よりは随分減ったというものの、力がかかるコーナーは掘れるとどんどんサラ砂が浮いてくるのです。

地方とは言え、熱心にシクロクロスを楽しむメンバーも多く、すでに他エリアで顔見知りのメンバーが僕らを暖かく迎えてくれます。この 九州シクロクロス 自体も、福岡で長らくシーンを牽引するショップ「正屋」さんと旧MOZU COFFEE:coffee countyのメンバーで運営しておられ、ウェブサイトも見やすいし、運営のサイズ感などとても好印象なイベントとなっています。まだAJOCC加盟のレースではないものの、これからシーンを盛り上げていく存在になることは間違いないと思います。

カテゴリーは独自のルールを設けられていますが、AJOCCでC1-C2だった場合は無条件でC1出走が認められています。出走数が9名と少人数だったこともあり、なんとなく譲り合ってグリッドへ並びます。とは言えJCXでも活躍されている選手や、MTBで世界戦選抜の選手がいたりメンツ的にはかなりハイレベルが予想されます。

コースは、スタート/フィニッシュに30秒ほどの大きめの登りがあり、それ以外はほぼ平坦。芝と踏みならされた土、そして掘れると出てくる砂で構成されています。コースは全体的に幅が広く、コーナーも人によってライン取りが随分違っていて面白い。流石にC1ともなれば集団が流れるように進むわけですが、それもバニーホップでエスケープできる箇所があったり、バラエティに富んでいます。

さて僕のスタートは、完全にミスしてクリートが入らないまま暫く走行。結構後ろの方に番手を下げてしまいます。正直表彰台は狙っていたので、先頭を逃さないように1周目でガンガン上げて前へ、先頭は逃してしまうものの1周目で集団の一番前まではたどり着きます。渦巻き型の連続コーナーも、タイヤの限界を読みながら先を急ぎます。

が、ここ最近は前半のイメージほど中盤〜後半まで体力が持たずパワー・タイム・心拍ともにタレていくパターンが多い。徐々に順位を下げ、2位争いのグループから脱落してしまい、単独5位。コースの位置によっては絶妙に前との距離が確認できるのですが、徐々に離されているのも分かり、とにかく自分を奮い立たせて走るのみ。

関西にいても、遠征して九州にいても、60分は変わらないしツライものはツライ。それでもコースは走りごたえがあり、ローカルから遠く離れた場所でも名前で応援してくださる方がいて、最後までしっかり追い込んでフィニッシュ。パンクで1人脱落されて、4位でレースを終えました。

同じレースを終えれば既に仲良し、またここ九州シクロクロスへ戻ってくる理由を見つけました。彼女もC3と混走で、いい感じで追い込んで走れた様子。おじさんたちと抜きつ抜かれつを楽しんで、女性では2位でした。

フォトグラファーの 丹野 篤史 (Atsushi Tanno) さんが撮ってくださった写真が、次の日には公式FBページへどんどん上がり、帰りのフェリーではレースの出来事を話しながらまた航路を楽しむのでした。

大会名: 九州シクロクロス #3 芦屋ステージ
開催日: 2019年1月13日
開催場所:福岡県遠賀郡芦屋町
気温:   11℃
リザルト: C1 4位 / 44%
路面状況: ドライ
使用機材:All-City Cycles “Natureboy853”( http://allcitycycles.com )
ギア比: 38 x 19 = 2.0
ウェア: WAVEONE “クロススーツ”

2019年1月19日 Cyclocross, レースレポート

シクロクロスのテクニックで、特に注目されているのが「バニーホップ」です。シケインを超えたり、段差に飛び乗ったり、会得するとレースで有利になります。

<*以下 動画より文章と画像を抜粋>

シクロクロスバイクでバニーホップをするには重要な点が3つあり、先ずはそのイメージを頭に焼き付けることからスタートします。

1つ目は、ライダー本人の重心移動です。自転車を宙に浮かせる最大のコツは、重心の移動にあります。前タイヤを持ち上げる為、前荷重から一気に後ろ荷重へ、前タイヤが上がった瞬間また前荷重へ身体を移動させます。自転車の上でライダーがどういう風に位置移動しているか注視すると良いです。

2つ目は、自転車の位置移動です。ライダーの重心移動で前タイヤを浮かせることが出来たら、後半はハンドルで自転車そのものを前に押し出して後ろタイヤを引き上げます。わかりやすいように「刺し」なんて言いますが、このハンドルを刺す動作がいかに出来るかで後ろタイヤの挙動がかなり変わってきます。

3つ目は、動作の速度です。バニーホップの際の荷重移動はとても速く、通常の再生スピードで映像を見ても理解できない程です。つまり考えながら動かせるものではなく、ある程度無意識でも出来る程度には身体でその動きを覚えていく必要があります。

以上を正しい順番で理解し練習することでバニーホップが会得できます。重心の移動とその動作速度は一朝一夕で出来るものではなく、1個ずつ正しい順番で練習することによって身体が動きを覚えていきます。当然いま持ち得ない筋肉も必要になりますし、可動域も必要ですので、身体そのものも練習と共に進化させる必要があります。僕がBMXでバニーホップを会得したときは深く考えず数で動作を体に覚えさせましたが、しっかり頭の中でイメージを作ることで、より短い時間で動作が会得できるようになるはずです。

練習を始める前に自転車のセッティングを見ていきましょう。ペダルはSPDタイプのものではなく、フラットペダルを強くオススメします。というのも、バニーホップはペダルでタイヤを引き上げるのではなく、あくまで荷重とハンドルの押し出しで行います。SPDを使うと足で引き上げる変な癖がついてしまいます。

あとサドルは下げて身体の可動範囲を広げた方が楽なのと、タイヤの空気圧はある程度高く保った方が自転車が安定します。ミスしてリム打ちするとパンクの原因にもなります。

ハンドルの持ち手はブラケットなのかバーなのか、例えばW杯でも顕著に流派が分かれています。ですが、僕はブラケットから練習すべきだと思います。
確かに、バーを持った方が身体の中心から手の位置が近くなるため、重心の移動に余裕が出ます。より後ろに身体を引けるのと、ハンドルを押し出すのもより遠くへ押し出せます。ですが、何よりバーの場合ブレーキレバーが握れないというデメリットがあり、ミスをしたときのリスクが高くなります。レースは一人ではなく不特定多数で行う競技のため、周りに迷惑を掛けないというのも重要です。あくまでブラケットで出来た上で、応用としてバーを使う選択があった方が良いと考えています。

バニーホップの初歩は、前タイヤの持ち上げです。道のりが遠く感じますが、基本動作がきっちり出来て初めてバニーホップが成立します。
乗り越えても衝撃の無い低い目標物をおいて、それを超えるタイミングで前タイヤを上げます。このとき、腕力や肘の屈伸のみで引き上げないように注意します。
身体の、特に肩甲骨あたりに意識をおいて、肩甲骨がハンドルの上からぐっと後方へ引っ張られるイメージで身体ごと荷重を後ろに移動させます。前荷重の際折りたたんだ腕は、引き上げる際まっすぐ引き伸ばしてハンドルを引っ張ります。

今度は後ろタイヤです。前とは逆の動作で、自転車の後方に体重を掛け、肩甲骨を意識しながら荷重を前方に移動します。同時に腕でハンドルバーを押し出して、後ろタイヤを持ち上げます。このとき足は自転車の動きにそわします。爪先立ちのような状態で足先を引っ張れば、SPDでなくとも多少ペダルがグリップしてタイヤが持ち上がりますが、足で持ち上げる感覚はその程度で充分。基本的には体重移動とハンドルの押し出しがメインになります。
慣れてきたら目標物を置いて、必要なタイミングでタイヤが上げられるように慣れます。

前・後ろ共にタイヤを持ち上げる動作に慣れてきたら、ふたつを一連の流れとして行います。前荷重 → 後ろ荷重で前タイヤを持ち上げ・そのまままた前荷重に移動して後ろタイヤを持ち上げます。徐々に動作速度を上げていくと、高さやタイミングは別としてバニーホップとして成立してきます。
ここからは手持ちの携帯などで自分の動作を撮影しながら確認した方がより良いでしょう。正しいバニーホップと比較すると、荷重移動が遅かったり、移動しきれてなかったりするのが目視できます。目標物を置いて、確実に両輪が正しいタイミングで越えられていることを確認します。

いきなりシケインでトライする前に練習しておきたいのが、段差への飛び乗りです。ここでもいきなりバニーホップで飛び乗るのではなく、前を乗せてから後ろを乗せる順番でトライします。前タイヤが確実に段差上に乗ったのを確認して、前タイヤへ荷重を移動させて後ろタイヤを持ち上げます。
徐々に速度を上げて身体の動作が素早くできるようにトライします。

徐々にスピードを上げて飛び乗れるようにし、最終的には前タイヤを段差へ接地させる前に後ろタイヤを持ち上げてバニーホップします。前タイヤを持ち上げた際引き寄せたハンドルをぐっと前へ出すことによってリヤタイヤがペダルを軸に持ち上がります。ここでもしっかり肩甲骨を意識して、自転車の上での荷重が前後へ移っていることをイメージしながら進めます。慣れてきたらもう少し大きい段差を用意し、高さに身体を慣れさせましょう。

ついにシケインでの練習です。と言っても最初からバニーホップをするのではなく、前を乗せてから後ろを引き上げる動作からです。段差で練習した時よりも前タイヤを乗せられる幅が狭くなるので、その点も意識しながら練習します。
この時重要なのは、前タイヤが乗ったタイミングでハンドルを前ではなく、下方向へ刺す点です。正しいバニーホップの方法を見ても、ペダルや膝の位置などは変わらず、ハンドルと共に前タイヤが下へぐっと下がり、その分後ろタイヤが上がってくる点です。この点に意識して、前タイヤが乗ったタイミングでハンドルを刺し、後ろタイヤを引き上げます。

最後はシケインに見立てたセクションでバニーホップです。荷重移動で、前タイヤをしっかり必要な高さまで引き上げ、そのままハンドルを斜め下へ押し出して後ろタイヤを引き上げます。
引き上げる際より高さを稼ぐために、少し膝を折りたたんで後ろタイヤを引き上げるのですが、その際前へ膝を畳むとどうしてもサドルがお尻に当たって邪魔になり高さが確保出来なくなります(もちろんポジションにもよります)その場合、足をガニ股気味にして膝を曲げ、うまくサドルを邪魔にならない位置へ逃がすというテクニックも必要となります。

安全に、かつ確実に会得するためには低いセクションから徐々に高さを出して、何度も何度もトライするしかありません。オススメなのは、スロープが着いたセクションで着地の衝撃を緩和する方法です。通常BMXなどでのバニーホップは両輪着地が基本となりますが、シクロクロスでは身動きの取りにくさ故に前タイヤから着地します。この動作は物凄く自転車のヘッド部と両腕の三角筋などへ負荷が大きく、怪我の危険性もあります。
スロープを使えば着地の衝撃は和らぐので、楽にバニーホップの練習が繰り返し出来ます。

確実にバニーホップができるようになったら、次はレースで試してみましょう。
この動画が良かった、ためになったって方は、ぜひシェア、いいね、Like、お待ちしています。

 

12/24 追記
よくよく話題に上がる話で、こういったテクニック系の動きはセンスが問われるのでは?と言う点。バニーホップにせよ、シクロクロスのテクニックにはメソッドが少なく、いわゆるパワートレーニングなどと違って「持って生まれた能力に依存するだろう」という意見も聞きます。

ですが、この手の動きを得意としている自分としては、はっきり言って「センス」なんて言うものは存在していません。身長の高さや、体の柔軟性は骨格に依存すると思いますが、BMXで言えばある程度どんな体型身長の人でも、それなりに練習をすれば誰でもバニーホップは習得できています。あとは重ねた回数、努力した時間に依存します。

はじめから40cmのシケインを目標とせずとも、小さい段差程度ならこの短い休みの間に詰め込みでもメイク出来ると思います。ぜひ臆せず、じっくりトライしてみてもらいたいです。

 

Blog Author Profile

腰山 雅大(コシヤマ マサヒロ) / シクロクロス・BMXライダー、イベントプロモーター

オートバイレーサーの両親の影響もあり、幼少期からサイクリングにのめり込む。中学入学を期にMTB XCの地元チームに加入。2000年 秋の岩岳・中学生の部優勝。

その後、BMXフリースタイル パーク競技を始める。各地で開催する大会へ参加し、自転車卸業社のサポートライダーとして活動をする。ローカルチームの映像編集やウェブサイト制作、BMX専門誌へのコラム寄稿、大会MCなどを経て、2008年より全国区のBMX競技大会 “ENJOY BMX CONTEST” を開催する。自身の企画イベントの他、音楽祭などとコラボレーションした大会を成功させる。

2014年よりシクロクロス競技をスタート。変速機を持たない “シングルスピード” で参戦し、2シーズンでトップカテゴリーへ昇格。全日本選手権出場を果たす。2015年よりアメリカはミネアポリスのバイクブランド “All-City Cycles” と契約、数少ないC1シングルスピードライダーとして国内のレースで活動する。

kossy [at] vh-lg.com

2018年12月24日 Cyclocross, テクニック

マキノUCI、バイクロア、ACジャパンツアー、全日本選手権と怒涛の数週間を過ごし、場所や雰囲気的に少し気持ちが落ち着く “関西シクロクロス 信太山会場” を走ってきました。

今年は近畿も中心より南側での開催が多く、僕が住む尼崎からは湾岸線を使えば非常にアクセスの良い会場が増えました。信太山もそのひとつで、早朝Google Mapがはじき出した所用時間は35分。7時目処でゆっくり家を出ます。

初めての会場とあらば、コースマップだけではレース展開のイメージもしづらく、試走でいかに走り方を見極めるかが重要です。このイメージだけでもレースの数%を担っていると思うのです。

コース一周は何分くらいか、抜きどころ掛けどころ、路面のグリップ感などなど。いわゆるドロップオフ的な箇所もあるので、渋滞もしつつ、ある程度納得できるくらいには試走を重ねました。全体的にMTBのトレイルのようなコースで、そういえば十数年前に走ったBINGOもこんな雰囲気だったような・・・懐かしい。

さて定刻スタート、グリッドは横6名ほどで狭め。更にコーナーが連続するため、2コーナー目くらいには予想通りカオス。よくわからないんですが、リヤタイヤが宙に浮いた状態で走ったり(誰かが突っ込んだんだろう、見えなかったけど)気付いたら誰かに引っかかってクイックレバーが開いたり、これがシクロクロス初体験だったらトラウマになる程度には混乱の雑踏を抜けて、徐々に隊列が出来上がっていきます。

「今日はコース狭いから序盤上げていかねば・・・」全員が全員こういうことを思ったはず、明らかにペースがグイグイあがり、1周終わる頃には結構燃え尽きて選手がまばら散らばった状態になっていたのでした。(僕も含めて)

全体的に休みどころが少なくて、結構な割合で負荷が掛かり続けている印象のこのコース。特に階段2カ所は結構キツイ。心拍が上がるからか、要所要所のコーナーでドタバタこけている選手が目立ちます。抜きどこもなかなか無いので、ミス待ちで前の選手を追い続ける。

精神的にキツイレースが続いていたこともあって、今日くらいは楽しく走りたいなぁ、そう思うも結局レースはレース。楽しいはずのシングルトラックも、周りに同じペースの選手が居れば追い込まざるを得ないし、今シーズンでもTOP3に入る程度には身体を痛めつけてスプリントゴール。

腰が砕けそうなくらい重くなったのと、最後のスプリントでレース直後はベンチで放心状態。どこまでいってもレースは辛く楽しいもんだと改めて確認させられる1日となりました。

この日はソロで会場へ来ていたので、レース後そそくさと片付けをして行きつけの銭湯へ。(http://sakainoma.jp/spot/tokiwaonsen/)45℃に達する高温泉と水風呂で温冷インターバル。レース後身体をしっかり温めたからか、次の日は結構疲労が抜けてました。

年内もレースはJCX日吉で最後。引き続き楽しくやっていこうと思います。

 

大会名: 関西シクロクロス #4 信太山
開催日: 2018年12月16日
開催場所:大阪府和泉市
気温:   9℃
リザルト: C1 23位 / 38%
路面状況: ドライ
使用機材:All-City Cycles “Natureboy853”( http://allcitycycles.com
ギア比: 38 x 19 = 2.0
ウェア: WAVEONE “クロススーツ”

2018年12月17日 Cyclocross, レースレポート

さて、全日本選手権の当日です。

その日を見越して念入りに試走を重ねた者、各レースの勝者を予想した者、バイクのセッティングを練った者、24時間前の誰がこの日の光景を予想できたでしょうか。

一面広がる銀世界、完璧なまでのスノークロスと化したマキノ高原(スキー場)。この状況を悲観する選手層を横目に、正直テンションMAXだったのが僕です。予定調和が嫌いで、わけわからないコンディションであればあるほど自分の特殊能力 = 判断能力の高さが生かされるなぁとウキウキで会場をウロウロします。

とりあえずラインのついてない新雪を走ってパウダーターンを楽しみ、飽きたら飽きたでカマクラ作りに精を出し、、、、昨日の敗北で完全に吹っ切れて、この機会をひたすら楽しむことだけに全精力を注ぐのでした。

レース自体、どう考えてもラップタイムは伸びるので、ひとまずの目標はフルラップ。あとは攻めまくって自分らしいライディングをしようと。臆することは何もないのです。

ゼッケンは69番。ワクワクする気持ちを抑えつつ、号砲を確認し定刻スタート。やったろかい!と言う気持ちと裏腹に、目の前で見つけた光景に愕然とします・・・・前の人パンクしてるやん・・・・。明らかフラフラしている選手を交わすことも出来ず、グォォォォと前進する集団に乗り切れず、ほぼ最後尾からのレース開始となってしまうのでした。まぁいいや、これも全日本。

徐々に抜いていこうと考えるも事態は非常に深刻で、トップを除くほとんどが雪中行軍と化し、ザッザッザッと無言で順序よく進むのみ。ペースを乱すことはご法度で、遅れは死を意味します。無理な追い抜きには容赦なく罵声が飛び交い、自転車に跨ろうものなら即刻ラインを奪われる、、ここは地獄か何なのか、当然のように低いままの心拍数と相まって、ただただ苦笑いすることしか出来ない序盤でした。

やっとこさ下り基調になり、ここからが本番。とにかくプッシュプッシュで前へ。場合によっては新雪を踏んででも前へ上がっていくのです。時折、上位陣が悲痛な顔をして順位を下げていくのですが、これだけ密接した集団の中では何が起こるかわからないですね。

下りのコーナーでフロントが抜けてブチ転けてみたり、軍行で貯めたグリコーゲンを舗装路の登りで一気に使ってみたり、普段だったら周りの選手に迷惑もかかるしあまりやらない動きながら、ここぞとばかりに攻めて攻めて攻めて、、、気がついたらラストラップまでたどり着いていました。あれ、フルラップ?フルラップ?まだレースを終えていないのに内心ガッツポーズして、直後先頭でフィニッシュした前田公平選手へ精一杯賛美を送り、あとは自分のレースへ。

実は僕らの集団が最後の走者らしく、ランタンルージュだけは避けようと徐々にペースも上げて進みます。思えば数年前、C2でバチバチ争った末、自分より1週早くC1へ昇格した堂野前選手とパックで走行しているってのも凄く熱い。年齢や自転車歴なんか全部取っ払って、いまこうやって改めて一緒に走って争えていることに感激しつつ、絶対最後のスプリントまで耐えて捲ってやるって気で背後にベタ付け。

なんとかミスなくホームストレートまでたどり着いて全開でスプリント。ちょっと被せられつつ、避けつつ、ラッキーにも彼に勝利することが出来ました。感無量です。

非常に特殊なコンディション、ラップタイムも相まって、ラッキーなフルラップ。所詮は60位、ですが、僕にとってはなにより印象的な全日本選手権となりました。

課題はとても多く、もっと落ち着いて走れるようになるべきだし、レース前に浮かれるのも良くはない。が、今年は今年。また来年走れるように日々やることをやっていこうかなぁ、出来ればそこにスタイルも付いてきてくれれば嬉しいなと思ったのでした。

Photo : Yoshihide Maekawa

大会名: 第24回シクロクロス全日本選手権大会 マキノ高原大会
開催日: 2018年12月9日
開催場所:滋賀県高島市
気温:   0℃
リザルト:60位
路面状況:マッド
使用機材:All-City Cycles “Natureboy853”( http://allcitycycles.com )
ギア比: 38 x 20 = 1.9
タイヤ: FMB SSC Slalom 33 / F1.4 R1.4
ウェア: WAVEONE “サイクルワンピース”

2018年12月11日 Cyclocross, レースレポート

シクロクロスの国内最高峰、全日本選手権へ参加してきました。僕は2つのレース、SSCXと男子エリートへエントリーしてきました。プライオリティ的には結果を残せるSSCXが上で、土曜に照準を合わせる動きでした。

「全日本にまたSSCXがやってくる」、昨年逃してしまったポディウムの真ん中に立つのが今シーズン最大の目標で、ほぼこの日の為に平素のトレーニングをやってきたと言っても過言ではないです。開催の有無もシーズン初戦で確認が取れて、とにかくイメージを作っていく作業。コースはあまり得意意識のないマキノ高原ながら、今回ばかりはみんなイコールコンディションで走れる選手権なら分が悪いということもない。

当日は土曜開催で朝も早かったけれど20名近いメンツを揃える賑やかな場となって、観客もザワザワとレースを楽しみに集まってきてくださる雰囲気。僕は正直、ライバルたちの動向が気になって仕方なかったんですが・・・。

昨年ポディウムの真ん中を明け渡してしまった吉元さん、彼には前戦マキノUCIではパワー負けしていて、僕が勝つ為にはとにかくミス無く、40分間しっかり集中して最後まで出し切ることしかない。スーパークロス野辺山のときに敗れたCOGS 牧野さんも怖い存在。そして何より昨年の関西クロスリーダー川村選手は、パワースペック的に遥かに自分を上回るのは良く知っている。彼は普段SSCXで走っているわけではないので、ミスを誘うくらいしか成す術がない。

考えれば考えるほどドツボなので、とにかく自分らしいレースをしよう、自分の走りをしよう、と心に決めてグリッドへ。身体もほぐれているし、足もサラピン、自分史上一番いい状態でスタートを切りました。

変速のない、異様に静かなスタート。SSCXで走った回数だけは誰にも負けない自分、得意のスタートで2列目から全員まくってホールショット。体も凄くよく動くし、とにかく丁寧に一番上の丘まではしっかりトップをキープ。が、すぐに川村選手に交わされる。明らかに出てるパワーが違う感じが伝わってくるので、見送って淡々とペースキープ。

「勝者以外は価値がない」全日本選手権が特殊なレースだということはよーく知っているし、離れていく川村選手の背中を見ながら、とにかく悲しい気持ちが込み上げてきました。が、それはそれ。関係ない。今日の目標はあくまで自分を出し切る、自分の走りをすること。レースへ集中して、フルガス。何が起こるかわからないし、やれることを。

が、現実は酷で結構引き離していたはずの後方2人がパックで迫ってくる展開。実はそのうち一人が茨城CXの影山さんだったことに後で気づいたものの、その時点では謎スペックの二人に追われるキツイ展開。

登りで詰められて下りで交わすも、結局は二人共を前へ出してしまう。とにかくペダルを踏み込んで前を追うが、脚はもうスカスカ、全身でペダルを回すように努めるが時すでに遅し。彼らふたりのゴールスプリントを舗装路最下部で見届けて、落胆のフィニッシュ。

終わってみて、怖い存在だと思っていた面々は全員抑えることが出来たはずが、しれっとエントリーしていた川村選手&全くマークしていなかった選手にやっつけられたな、と。

振り返れば、最初極端にペースを上げたのは川村選手を振り切りたかったからで、あれが無ければもう少し安定したラップを刻むことが出来て、ポディウムは守れたのかも知れないです。が、全日本は勝者以外全員敗者。自分の走りをしようと心がけても、ITTではないので、やはり一緒に走っている選手を意識するのが当然であって、そこが楽しいところです。

最後までしっかり心拍を落とさず走れたことは凄く満足しているし、また来年やってもらえるなら、そこではしっかり結果が出せるように、ただひたすら残された日数を過ごすだけだな、と思う次第でした。

レース中はとにかく声援がたくさん聞こえてきました。広いコースながらどこにいても励まされ、励まされ、励まされ。心を折らずに走りきれたのは本当に応援していただいたおかげだなぁと感じています。

ということで、長くなったので、全日本エリート編はまた後ほど・・・。

Photo by KeiTsuji

大会名: 第24回シクロクロス全日本選手権大会 マキノ高原大会 / シングルスピード選手権
開催日: 2018年12月8日
開催場所:滋賀県高島市
気温:   0℃
リザルト:4位
路面状況:マッド
使用機材:All-City Cycles “Natureboy853”( http://allcitycycles.com )
ギア比: 38 x 19 = 2.0
タイヤ: FMB SSC Slalom 33 / F1.4 R1.4
ウェア: WAVEONE “クロススーツ”

2018年12月10日 Cyclocross, レースレポート


Photo : Nobuhiko Tanabe

自転車とコーステープ、テントと焚き火、色とりどりのブースとキャラクター豊かな観衆。今回で8回めを数える(それも秋ヶ瀬単体だけで!)バイクロアへ遊びに行ってきました。

もはやレースで速く走ることにどっぷりな僕。ですがシリアスにトレーニングすることは本来選択肢のひとつでしかなかったはずで、じゃあ楽しいこととは何やったんかいなと我に返ることの出来るイベント、です。

実は似たような思いがあって、BMXのコンテストを自分で手作りしていた時期もあるんですが「主催者目線でもこういうのやりたかったよね〜」がギッシリ詰まっているのもバイクロア。先週から始まった AC (=All-City Cycles) のジャパンツアーも1週間が経ち、僕らにとってこのイベントが終着点ともなっていました。

薄暗い日曜の早朝、コース上には既に複数のライダーがライトを煌々と照らしながら楽しんでいて、聞くと昨晩から12時間耐久しているとか。まだ朝も7時くらいだと言うのに受付は大行列、ゼッケンをつけた人からじゃんじゃん試走が始まっていきます。

コース外でも常に誰かが何かをやっていて、食べる飲む乗るはもちろん、撮る人撮られる人、ひたすら自分のチャリを自慢する人、うまい棒を420本配る人、クルマ納車される人、Podcast収録する人、参加者も勝手に気ままに自分たちが出来ることを楽しんでいて、自転車の文化が進化してイベント2.0な雰囲気が物凄く伝わってきました。

さて僕らはと言えば、ブースに遊びに来てくださるACオーナーの方々とおしゃべりしたり。特にご夫婦でMr.Pinkというモデルにペアで乗ってられる方には度肝抜かれました。かっこええです。当日は同ブランド冠のイベントが複数あって、カスタムバイクのコンテストや、ダービー(スタンディングの耐久コンテスト)など、ワイワイガヤガヤACっぽい企画を楽しんでいただけたんじゃないかと思っています。

来日した2人の役職はブランドのマネージャーとセールス、別にプロのライダーでもなんでもない彼らがどうやって日本のファンと接し、両者楽しむことが出来るのか。こればっかりは直接コミュニケーションを重ねて、僕たちが日常で乗っている自転車に直接触れてもらい、日本でもこのブランドを大事にしている姿を見てもらうことでしか叶わず、ですが、それはしっかり果たせたように感じています。JeffとNateが二人だけで喋っている話に耳を傾けても「あんな自転車見たよ!こんな自転車見たよ!」と聞こえてきたことに要約されていたかと思います。


Photo : Toshiki Sato

レースの方も、我らACチームの活躍が目立った結果となって、Track Cross(Fixedギアのオフロードバイクでレース)ではJeffが見事優勝。ファストクラスでは、僕が2位、Jeffが4位というリザルトを残すことが出来ました。


Photo : Toshiki Sato

 

コースのディレクションはLivのわかちゃん。森と広場を抜けるロケーションでみんなが走るルート這わすのは難しかったと思うけれど、走りごたえがあって、かつみんなが楽しむことの出来る仕掛けがたくさんあったんじゃないかなぁと思います。

個人的にはLapタイムもいつになく安定していて、最後の最後までしっかり追い込め、来週の全日本に向けて良いイメージで作れました。

ということで、今週末はいよいよ全日本選手権です。土曜のシングルスピードと、日曜のエリートに出走予定、応援よろしくお願いします!


Photo : KeiTsuji

今シーズン、既に8レース目。JCX戦、UCIレースでもある関西シクロクロス、マキノ高原。
去年は泥に翻弄され大幅にリザルトを落としてしまい、苦手意識が若干ある。のですが、イメージをどう克服するかもシクロクロスの楽しいところ。特に2週間後には全日本選手権、それもエリートのみならずSSCX選手権も同じコースで控えており、前哨戦としてもしっかり良いイメージを残しておきたいのでした。

マキノはアップダウンが激しく、1周の獲得標高が40mほど。全体的に急勾配なのでギア比は登りに合わせて下りはあまり漕がず、ブレーキを掛けない最速ラインで抜ける必要があります。


Photo : KeiTsuji

前日夜に会場入りして相変わらず(屋根の上の)テント泊。外気温4℃前後くらいだったものの、寝袋と暖かい洋服着込んで快適に睡眠。早朝起きてコーヒー飲んだら試走の時間。
全体的に結露していて湿っているが、ある程度乾く予測でラインをひとつずつ決める。悩ましいところは何回も何回も通って自分の中でベストなラインを決めておく。それでも時間が足りず、いくつか決め切らないラインを残して、レースへ。


Photo : KeiTsuji

Bibは56番。焦っても仕方ないので、序盤は集団に紛れて様子見。ちょっとずつ外側から捲るが、脚が非常に重い。序盤でこんなに踏み込めないのも久しぶりだなぁと、原因を振り返る。
1. 金曜にMTB乗ったのが残っているのか?
2. 試走で頑張りすぎたか?(いつもより長め、しかも登りが多いので結構脚を使った)
3. いつもより念入りにアップしたから?(強度は低いけど寒かったので温める意味で)

これはマズイなぁと思いつつ、なんとか集団で過ごして2周目。なんとなく脚が戻ったのか?それとも踏めてないこと自体がノーマライズされたのか、とりあえず平静を装って走る。途中、全日本SSCXのライバルになるであろう吉元さんに交わされる。明らかに追いつけるペースではなかったので見送って、自分のペースへ。


Photo : KeiTsuji

とは言え結構ここで集中力が切れてしまい、なんとなくレースへフォーカス出来ず仕舞いで中盤へ。こうなると逆に際どいコーナーをライン変えながら答え合わせ。正解が何回か見つけられたり、ダメだったり、そうこうしている間に時計は40分を越す。もうたぶん切られるかなぁと思ったら案の定。直後にトップの集団が猛烈な速度で周回していくのを見送ってコースを後にしました。

前哨戦ながら、なんとも言えないレースとなってしまった。が、データは嘘を付かないので早速STRAVAで毎ラップの推移を見ながら、タイムを落としているところをチェック。なるほど、ここで踏んでなかったかも、なるほど、このミスは○秒か・・・。色々分析することも出来たので、2週間後へ向けてイメージを膨らませたいと思います。

来週はAll-City Cyclesのジャパンツアーも兼ねてバイクロアへ遊びに行きます!レースもしっかり楽しみたいと思います、現地でお会いしましょう!

大会名: 関西シクロクロス #4 マキノ高原
開催日: 2018年11月25日
開催場所:滋賀県高島市
気温:   12℃
リザルト: C1 66位 / 70%
路面状況: ドライ
使用機材:All-City Cycles “Natureboy853”( http://allcitycycles.com )
ギア比: 38 x 19 = 2.0
タイヤ: FMB SSC Slalom 33 / F1.5 R1.55
ウェア: WAVEONE “デュアルスーツ”

2018年11月26日 Cyclocross, レースレポート

例年、コーナーワークと砂の走破で良い着順をゲットいているここマイアミ浜。数年前はここでC2から昇格したこともあって、いかに自分らしい良い走りが出来るかがポイント。

朝からキッチリ試走に出るが気になることが一点。

・・・以前から出ていた自転車のキシみ音。クランク付近から鳴っていたのですが、よく見るとクランクそのものの接着が外れかけている・・・・!ここのところ音も大きくなって来ていたし、手でクランクを動かしても明らかに壊れる寸前という様子。ぐはっ。

接着の外れを教えてくれたNEXT STAGE島本さんに相談したところ、代替え品があればレースまでに付け替えてくれるとのこと。会場でメカブースが出展されてるってのは本当に心強い。早速会場をウロウロして、誰かクランクを貸してくれる人が居ないか聞いて回る。幸い、深谷産業の霜ちゃんこと霜山さんが「友達が貸してくれると思うよ〜」と二つ返事で代替え品用意してくれる。上山さん、本当にありがとうございました。

で、2台の自転車持って島本さんの元へ。「やっておくからアップとか準備しておいで」お言葉に甘えていつものルーティンでストレッチして身体を温める。昼の試走には自転車も間に合わせてもらい、張り切って走る。直線は長いものの、自分なりに休みどころも見つけられてメリハリがあって良い。定刻で、スタートグリッドへ。

コースはと言えば、例年とスタートフィニッシュが変わっているものの、基本的には同じようなレイアウト。一番長い砂浜は晴天で乾いて轍が埋まってなかなか乗れない。此の期に及んでは「諦めが肝心」ということで乗らない選択をしてみました。各コーナーに掘れたバンクが多くて当てやすく、この辺が自分の得意を生かせるのかな、と。

スタートは3列目右端。京産の中井選手が前にいるので、付いていく。途中ギアが回りきって加速しなくなったので、とりあえず風除けで暫く凌いでオフロードが踏み直し。乗り降り駆使して集団が安定したころには7番手。トップ集団でも特定のコーナーは楽にこなせるので、今日の自分の頑張りところはココだなと心得ます。

中盤までは案の定直線とランで周りに離されて、コーナー付近で追いつくの繰り返し。砂浜は無理に乗らないと決めたモノの、あまりに周りに比べてペースが遅くて辛い。それなりに普段走っているつもりですが、周りはもっと走っているのか、もしくは心肺機能の違いなのか、、、意識が薄れつつも何とかこなして周回を重ねます。

途中Panasonicケーナカこと中西選手に追いつく。彼は踏めるしテクニックも安定しているので安心して後ろを走る。とは言えここのところずっと負け越しなので、今日こそと思いプッシュ。抜きつ抜かれつを繰り返したところで、インにヤバイ速度で突かれかける。当然ラインは潰したものの、そこからそれの繰り替えし、最後は砂場でライン潰して押さえたところでケーナカが根負け。なんとかそのままの位置でフィニッシュ。

正直ここのところはずっと思ったような走りが出来ずで、モヤモヤしながらでしたが、ようやく歯車があった走りが出来て気持ちよかったです。レース中も終始ニヤニヤしていて、京都車連矢野さんの奧さんにも「今日は楽しそうに走っていたね〜」と嬉しいこと言われる。ありがたや。

次は一週空いてマキノ。同会場の全日本ではSSCXのステージも用意していただいているので、前哨戦としてしっかり走り切りたいと思います。

Photo : Toru Tanabe

大会名: 関西シクロクロス #3 マイアミ浜
開催日: 2018年11月11日
開催場所:滋賀県野洲市
気温:   19℃
リザルト: C1 19位 / 37%
路面状況: ドライ
使用機材:All-City Cycles “Natureboy853”( http://allcitycycles.com )
ギア比: 38 x 19 = 2.0
タイヤ: FMB SSC Slalom 33 / F1.45 R1.45
ウェア: WAVEONE “デュアルスーツ”

2018年11月13日 Cyclocross, レースレポート


Photo by KeiTsuji

ここのところ、レース前後で「スタートの仕方」を尋ねられることが多いです。思えば1列目からなら概ねホールショットがいつも狙えてるし、今日(紀ノ川)も2列目から前に出てしまい、村田さんの横まで行ったものの照れてスッと後ろに下がるなんて状況でした。

さて、シクロクロスのスタートにはコツがあります。知ってるのと知っていないのでは雲泥の差なので、4つ紹介したいと思います。

1. モーション(最初からかがんでおく)
人によってスタートするときの動きが違います。ヨーロッパのトップ選手も、一度かがむ人やそのまま状態が起きたままの人、様々です。日本は割と一旦身体をかがめる人が多いように思います。一連の動作を分けると、1. 状態が起きたまま号砲を待つ 2. 号砲と同時に屈んで目一杯ペダルを踏む 3. クリートをハメる。だと思うのですが、、、、なら最初からかがんでおいてはどうでしょうか。スタートなんてホンの数秒で位置が変動します。余計な動きをしないためにも、自分のモーションを分析して、取れるギリギリのポーズで号砲を待ちましょう。

2. ギア比(重め)
今回のTIPSの5割はコレです。結論から言えば、ギアを重くしてスタートすべきです。幸い僕はシングルスピードで走っているので、周りが「カンカンッ」と変速している間もペダリングすることが出来、明らかに前へ出ることが出来ています。某トップ選手もスタートから100mくらいは変速しないらしく、最後の方はケイデンスが高い状態のようです。その方が明らかに初速〜巡航に移るまでが速いです。数値で言えば、前後で2.0くらいになるのが良いと感じています。ですが、出だしが遅いというリスクもあります。が、次の項で解決策を用意しています。

3. クリートがハマっていない方の足(地面を蹴る)
僕はグリッドで左足をクリートにハメて待機していますが、反対の右足にも重要な役目があります。それは、号砲と同時に地面を蹴っています。2. で書いた通り出だしは周りよりギア比が重いのですが、その分は右足で地面を蹴って、初速を補っています。これが案外簡単で、慣れればペダルをあまり踏み込まなくてもスッと前へ飛び出すことが出来ます。

4. クリートがハマっている方の足
とは言え、クリートがハマっている方の足も、初動でしっかり踏み込みが出来るに越したことはなく、意識していることが一点あります。それはクランクの角度。大抵みんなクランクが水平に対して+30°くらいの位置で待機していますが、クランクは間違いなくキッチリ水平に保った方が踏み込み易いです。3. の反対側の足と合わせれば、かなり重いギアでも初速が確保できるので、ぜひ一度試してみて欲しいです。

ということでマトめると、「ギア比は少し重め、身体をスタートのモーションに合わせて、クランクは水平。号砲と共に反対側の足で地面を蹴って自転車を前へ押し出す」こんな感じでしょうか。

あとは「クリートをあえてハメない」とか「前者の利き足によってタイヤを放り込む方向を決めておく」とか、色々裏技もあるのですが、面倒なのでその辺はまた直接聞いてみてください。

2018年11月5日 Cyclocross, テクニック

待ちに待った関西シクロクロスが開幕。

ここまでJCX3戦、80%ルールでフルラップすらさせてもらえなかったレースが続き、60分きっちり追い込むのが最低限の課題。

コースは、昨年と位置関係が変わり、スタートフィニッシュが東西で逆転していて、全く新しい場所と言っても語弊がないイメージ。長いストレートは多いが、関西らしいタイトなコーナーが多く入り混じっている印象。途中凹凸がある路面は体に結構響くので、空気圧もシビア目に調整。

スタートグリッドは去年のランキング順ということで2列目で、岩井藤川さん(この人、昨日CJ新潟走ってんだよな・・・)の後ろ。号砲を待っていると左前の選手がフライング。よろよろ戻っている間に全員スタートし、間を抜けるべくコース中央へ紛れることに。

基本的に他人を信用していないので、マジで落車だけしないように全神経を研ぎ澄ませて第一コーナーまで抜けて、10番手ちょいくらいで序盤を走ります。コース幅とラインの選択もあって、序盤はなかなかペースが合わない。

中盤にかけて徐々に足並みが揃うメンツで集団が形成されてきて、たぶん僕は3グループ目くらいの後方。コーナーで追いついて、直線で離されるを繰り返して、それでもここまでJCXでは良い結果が出せなかったことを思い返して、なんとか集団には食らいつきます。声援や、コースのタイトな感じが、これぞ関クロって感じ。

 

みんなちょっとずつミスがあって、抜きつ抜かれつ。そうこうしている間に662チームメイトのヤンボーが追いついてきて、一緒にGIANT湯浅さんも連れてきて、終盤に向けてパックがバラけていきます。

残り2〜3周。いつもここでダレてしまうところ、なんとか気持ちを奮い立たせて、使ってない筋肉を身体中で探して自転車を進めます。耐えて耐えて何とかラスト1周のジャンが鳴る、申し訳なくも直線は湯浅さんの背後で力を貯めて、自分の得意なセクション=シケインとタイトなコーナーの手前でグッと加速。そのまま引き千切って、前の選手まで追いつきます。

どこか交わせないか、どこか交わせないか、、、、隙を狙っていると前の選手がコーナーでアウトに膨らんだので、イン着いて前に出る。そこからは限界まで踏み続ける。が、走行音がずっと後方で続くので、ライン塞ぎつつコーナーは超スローで曲がる、そして一気に加速。相手のリズムを崩してギリギリ引き千切ってフィニッシュ。あとで確認したら終盤でも都度1000w近く出ていたようです。

このところ自分の力を生かせないレースを繰り返していたものの、レース後ぶっ倒れる程度には出し切れて満足。

去年が20位 /39%、今年が19位 / 44%。結果だけ見れば代わり映えしないものの、パワーを見ると進化しているのが理解出来ます。クロスでも特に使う時間の長いパワーが去年よりグッと上がっている。コースプロフィールが違うとは言え、これは紛れもなく夏の練習の成果だと実感が出来ます。ローラー練ながらSST(スイートスポット=FTPより少し低いパワーの維持)をずっとやってきて、ちょうど持ち上がったパワー域がその部分でした。

そういえば去年はステップがあって自分にかなりアドバンテージがあったし、そう思うとこの結果でも充分喜んで良いのかも知れません。

逆に連続するコーナーでは、後半に掛けて上半身が上手く使えず、狙ったラインにタイヤが乗せられないことが多々。勿体無いライン取りも多くあったので、この辺は至極冷静に、次回改善するとします。

来週も同じコースなので、しっかり回復させて張り切ってレースに挑みたいと思います。

Photo by KeiTsuji

大会名: 関西シクロクロス #1 紀ノ川
開催日: 2018年10月28日
開催場所:和歌山県紀の川市
気温:   20℃
リザルト: C1 19位 / 44%
路面状況: ドライ
使用機材:All-City Cycles “Natureboy853”( http://allcitycycles.com )
ギア比: 38 x 19 = 2.0
タイヤ: FMB SSC Slalom 33 / F1.45 R1.5
ウェア: WAVEONE “デュアルスーツ”

2018年10月29日 Cyclocross, Diary, レースレポート

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